多様な健康長寿社会のためのバウンダリ・スパナー・デザイン研究拠点

「転倒しない街」づくりを目指した地域連携型文理融合研究
高齢者の転倒事故は大きな社会課題であるが、未だ抜本的な解決策は存在しない。その問題の根幹には、転倒リスク低下のための最先端技術を社会実装する具体的な方策や課題が明確化されておらず、技術活用のための住環境、都市環境や教育、臨床現場などの環境デザイン、さらには最先端技術を受容する社会デザインへの連続性が欠如している点がある。本拠点では、このような転倒防止技術の社会実装などを題材とし、リビングラボにおける様々な対話的試行を通して、大学および地域の多様なステークホルダーによる相互理解を図りながら技術開発の方向性や社会への導入の方法を模索する研究を行う拠点として、学問境界や最先端技術と社会の境界、身体能力や文化などの境界(バウンダリ)をつないだ社会実装(スパニング)を実現する新しい学問、バウンダリスパニングデザインを推進に取り組む。これによって、多様性が求められる現代社会において、技術分野・社会分野における転倒防止技術が融合された未来志向の「転ばない街づくり」など、新しい社会の実現を目指す。